電気製品の故障について

気がつくと壊れている、という故障の仕方はとても困る。
ぶつけたとか落としたとか理由とか原因が分かる壊れ方であればあきらめもつく。けれどもそうでなく、また、まったく使えなくなってしまったというのであれば観念も出来るが、そうでもない。あるていど普通に使えてはいるのだけれど、ふと気づくと何かおかしい、という仕方の故障である。
前回のこの手の故障は、デジカメ映像に暗い影が映りこむというものだった。そして今回、デジタルビデオカメラのレンズカバーが閉まらないで困っている。
このビデオカメラは今年の1月に私費で買い、おもにプライベートで使っていた。テープ式のもので、電源の入り切りにおうじてレンズカバーが自動で開閉するものだった。レンズカバーというのは意外に邪魔で、なくしたり、あるいはなくさないようにひもで本体にくくっていたりする場合はぶらぶらしていてやはり邪魔だったりする。それがないぶん、快適だったのだ。
しかし、ほんらい電源を入れると「ジャッ」という音とともにレンズが開くはずなのだけれど、それがない。気がついたらそれがなかった。いつから壊れていたというのか。
黒い影にしろ、レンズカバーにしろ、故障は、ひそかにいつの間にかささやかに、という感じである。そしていつ修理に出すべきか判断がつかず、またけっこう高い修理費用にもかかわらず直ってもありがたみがない(集金のおじさんに新聞料金を払ったときの感じ)、この二点がこうした故障のやっかいなところである。