Malcolm, N., 1963, 1977

  • Malcolm, N., 1963, Knowldge and Certainty: Essays and Lectures, Cornell U. P.
  • Malcolm, N., 1977, Memory and Mind, Cornell U. P.

ほぼ10年ぶりにこれらの文献を読み直してました。これにほぼ3週間も使ってしまった。読むスピードが何とかならないかと不満ばかりだが、立て続けに読んでみて、日常言語の使用を丹念に追っていくことにともなう高揚感と興奮をはじめて感じることができた(以前に読んでいたときにはなにを読んでいたのかとも自戒)。なお、こうした作業は簡単そうでいて、じつはとても難しい作業だとも思う。ただ思いつくだけの用法だけ例示すればよいわけではけっしてなく、どれだけ啓発的な用法に思い至るかに勝負がかかっているわけだから。
それはともあれ、上記二著はいずれも破壊的な議論ではあるが、比較してみると後者の方がその気味は強い。僕としては、こうした議論を受容したうえで、こうした論証のプロセスを逆にたどって理論的な議論を記述していってやればよいわけだ、もちろん別の現象を扱っている事象として、という留保が付くのは言うまでもないことなのだけれども。


ちなみに、この3週間のお供は、これでした↓