いろいろと

この10月半ば以降、まともに活字を読むことができていない。研究資料や新書はもちろん、新聞記事や新聞土曜版の温泉記事まで、ぜんぜん読むことができない。
おやっと気になった記事を読み始めても、一段落で目は脇に逸れていく。ちょうど眠さで視線が泳いでいく感じに似ている。いかんいかん、と思って自覚的に視線を戻してみても、今度は興味が失われている。そんなに力を入れて読むほどの関心もなかったのだ....。
そんなわけで、すこしリハビリをかねて、書店であれこれ無節操に本を買ってきて読んでみる。

  • 松浦理恵子『犬身』朝日新聞社.  この人の物を読むのはじつははじめて。主張が透けてみえてくるような感じに違和感を感じつつ。
  • S. キング『セル』新潮文庫.  ははは。「携帯人」。相変わらず暗いような笑えるような....。
  • 中島義道『カントの読み方』筑摩新書.  正直、これをじっくりと読めるようだったらリハビリは不要なのだった。
  • F. カフカ『城』新潮文庫.  いや、なんで手が伸びたのかわからないが、今回読んだなかでは一番面白い(当たり前なのかもしれないが)。なんなんだ、こいつらは。
  • M. ウルフ『プルーストイカ』インターシフト.  読字障害についての部分のみかいつまんで読む。